また月曜の朝が来る

 時間が進むのが早すぎる。

 やらなければならないことは山ほどあるのに、何もかも間に合わないまま時間だけがどんどん流れていく。

 きっと人間の一生なんてこうしてあっという間に終わっていくのだろう。

 

 一説によると年を取れば取るほど時間の経過が早く感じられるのは、自分が人生の中で経験した時間の総量が増えているからだそうです。なぜ経験した時間の総量が増えると時間の経過が早く感じられるのか、その理由はわかりません。

 

 個人差はありますが睡眠時間は7時間とるのが健康的には一番いいそうです。私は昔一日十二時間寝ていた時期がありましたが、あれはやはり睡眠障害の類のおかしい状態だったのでしょう。

 

 睡眠の浅きから深きへ、そしてまた浅きへ、のサイクルが約90分だということはよく知られています。故に90分の倍数で睡眠を取れば爽やかに目覚められるはずなのですが、1時間半や3時間や4時間半しか眠らないで起きた場合には死ぬほど辛いです。なんでなんでしょう?

 

 結局、食事やセックス、その他諸々と同じで睡眠にも個人差があり、最大公約数的なものはあっても一概に適用できないというのが実情なのでしょう。自分の身体的特徴の一緒だと思って折り合いをつけて生きていくしかありません。

 

 ああ、眠ると明日の朝が来る。一晩中起きていても来るけれど。

 

 せめて眠りの中で良い夢を見ることができれば、少しは眠ることに楽しみを見出すこともできるのでしょうが、あいにく夢を見ない、もしくは見ても意識に残せない体質らしく、ほとんど夢を見ることはありません。夢を見る頻度はせいぜい一月に一度あるかないかといった程度です。しかも内容を覚えている夢は十中八九悪夢です。悪い夢のほうが記憶に残りやすいのでしょう。良い記憶より悪い記憶のほうが思い出に残りやすいのと同じで、これも体質だと思います。

 

 夢を見る頻度が低い故か、いわゆる夢の中でこれは夢だと気がつく明晰夢を見たことはありません。明晰夢を見ることができれば、そこから自分の夢を思うように変えていって、やがて自在に見たい夢を見ることができるようになると聞きます。本当にせめて夢の中でも思い通りの人生を過ごせるようになればどれだけよいか。しかし明晰夢を見る。さらに言えば夢を見るというのも一つの才能なのではないでしょうか。ポリネシアのとある部族では明晰夢を見る修行がおこなわれているといいますが、そのコロニーでは夢を見ることができる遺伝子といったものが伝えられてきたのかもしれません。